情報の呼吸法
Twitter界隈では有名な津田大介氏の著書『情報の呼吸法』。
読み終えたのは一月前ですが、記録として感想を書いておきます。
- 作者: 津田大介
- 出版社/メーカー: 朝日出版社
- 発売日: 2012/01/10
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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ハウツー本のようなタイトルですが、津田さん本人の来歴などのエピソードも多く、気軽にさくさく読めます。著者の話を横で聴いているような感覚。
それでいて、ソーシャルメディア活用のヒントにしたい部分がいくつもあって良かったです。
『まずは「ギブ」する』という姿勢など、僕が漠然と抱いている考え方に近い部分もあり、その点では「やっぱりこれでいいんだ」と自信を得ることもできました。
内容以外で特筆すべきなのが、装丁の大胆さ。
手に取った時の第一印象、「この紙か!」でした。
表紙も中身も、一冊まるごとスカイブルーの色紙。
湿気には弱そうだけど……素敵です。
ぼくは電子書籍については「もっと本格的に普及したほうが便利だし面白いよね」と思ってますが、紙の本でこういう凝った装丁をされると、大事に持っておきたくなります。心に潜んでいる紙フェチ的な部分が疼きます。
紙と電子との棲み分けはかくあるべきですよ!
震災直後、僕も津田さんや他の大勢のTwitterユーザーと同じように震災関連の情報をリツイートしていましたが、翌日の夜にはそれを控えようと考え始めていました。
余震や原発に関心が高いのは主に東日本の人達で、福島から遠い西日本のフォロワーさんにとっては必ずしもそうではない。だいいち、災害の情報が欲しい人は、僕が流すまでもなくもっと良い情報源を見ているだろう。それなら自分は、緊迫した雰囲気を広めるより、心がほぐれるような内容をシェアすべきではないか?
そのことに気付いて以来、ジョーク系のツイートをリツイートしたり、以前と同じように日常の他愛ない部分を綴るツイートを増やそうと努めていました。とは言え、震災から一週間くらいは頭に血が上っていたし、計画停電などの状況がどんどん変わってゆく中では、のんきな内容だけというわけにもいかなかったけれど。
とにかく、大事なことは有名人の表面的な行動を真似ることではなく、「自分なりにできる発信の仕方」を考えることだった。
あの時の状況を振り返って、改めてそう思います。